6月なのに猛暑日続出!?クラシエ薬品のサマレスゼリーが◎!『軽い 熱中症 』に効く!唯一の薬!気になる効果は!?『暑気あたりに』効く漢方との違いは?徹底比較します。

サマレスゼリー がクラシエ薬品から登場!

 
RYU
暑くなって来ると気になるのが熱中症。

急激な温度変化がある季節の変わり目や、40℃近い気温の時には注意が必要です。

2022年は6月から記録的な猛暑日が連発しているので注意が必要です

サマレスゼリー は『軽い熱中症』を改善する

クラシエ薬品から発売の サマレスゼリー 。

効能効果に『軽い熱中症』があるため、
市販薬で”唯一”熱中症に言及が出来る医薬品になります。

 
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夏場には頼りになる商品です。
詳しく解説します。

製品の外観

製品外観を紹介します。

正面、背面、側面は以下のとおりです。

竹葉石膏湯の説明として、
身体にこもった余分な熱を下げ、熱により不足した潤いを補いながら、軽い熱中症や口の乾きなどの症状を改善します


と記載があります。

サマレスゼリー外観

内容物の外観

中はスティック状のゼリーが④本入っていました。

スティックは開封しやすい開け口なってます。

内容物を出してみます。
黄金色のゼリーで食感は多少固めです。プラム風味ですが多少の漢方っぽさは残ります。

有効成分は竹葉石膏湯エキス

竹葉石膏湯は

一般用漢方製剤製造販売承認基準にも収載されている代表処方の一つです。

※一般用漢方製剤製造販売承認基準とは
数多ある漢方処方の代表的な処方例294処方について体系化、基準化したもの。
厚労省が担う製造販売承認作業を各都道府県単位での審査として完了出来る公定書。漢方薬局内での薬局製剤の実績をもとにした、現代における代表処方名鑑の側面もあります。

165 麦門冬湯
〔成分・分量〕麦門冬 8-10、半夏 5、粳米 5-10、大棗 2-3、人参 2、甘草 2
〔用法・用量〕湯
〔効能・効果〕体力中等度以下で、たんが切れにくく、ときに強くせきこみ、
又は咽頭の乾燥感があるものの次の諸症:
からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声

165A 竹葉石膏湯
〔成分・分量〕竹葉 1.2-2、石膏 4.8-16、半夏 1.6-8、麦門冬 3.4-12、人参 0.8-3、
甘草 0.6-2、粳米 2-8.5
〔用法・用量〕湯
〔効能・効果〕体力虚弱で、かぜが治りきらず、たんが切れにくく、ときに熱
感、強いせきこみ、口が渇くものの次の諸症:
からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、口渇、軽い熱中症

※数字は割合を示す

一般用漢方製剤製造販売承認基準より一部抜粋

処方の特徴は、風邪の超代表処方である葛根湯の派生、乾咳が目立つ際に適応の『麦門冬湯』に似た処方といえます。

対象が中等症から虚証となり、気管支の水を補う系統です。
更に口渇や軽い熱中症への効能がプラスされていることがわかります。

傷寒解して後、虚羸して少気、気逆して吐さんと欲するは竹葉石膏湯之を主る

傷寒論 陰陽易差後労復病編

竹葉石膏湯の構成生薬

次に、竹葉石膏湯を構成するそれぞの生薬について解説します

生薬名主な作用起源植物
チクヨウ清熱剤従来:タケ化のハチク、現在:イネ科のササクサ
セッコウ止渇・鎮静・鎮痙硫酸カルシウム
バクモンドウ鎮咳、熱感を治すユリ科のジャノヒゲ
ニンジン滋養強壮ウコギ科
カンゾウ抗炎症マメ科の多年草
コウベイ滋養、補気、止渇イネ科のえい果(うるちまい)
構成生薬とそれぞれの作用
 
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構成生薬から、熱感や渇きに対する効果が期待される処方になっていることがわかりますね

熱病が長引き体力を消耗した後に、まだ微熱がのこり、煩悶、不眠などの症状が見られるときに呈するときに適用される処方といえます。

まさに熱中症の所見に似ています。

炎天下での活動によって、熱が篭もりせん妄やうわ言が見られる症状に適しているといえます。

サマレスゼリー の特徴

効能効能

体力虚弱で、かぜが治りきらず、たんが切れにくく、ときに熱感、強いせきこみ、口が渇くものの次の諸症:からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、口渇、軽い熱中症

用法用量

1日3回食前又は食間に口の中でゼリーをくずして服用。
・成人(15才以上)及び7才以上の小児・・・1回1包
・7才未満は服用しないこと

服用しやすいゼリータイプ

ゼリー剤のため服用しやすいことが特徴といえます。

特に軽い熱中症が発生している場合、意識が朦朧とする場合があります。
その状態でもゼリー剤は服用しやすい剤形と言えます。

プラムなのも爽やかで服用しやすいポイントです。


ただ、炎天下などの熱中症が発生しそうな場所に持ち込むとゼリーが溶けてしまうのではないか気になります。

ゼリーなので溶けてしまっても、
内容物をすべて服用すれば問題ないとおもわれます。

『軽い熱中症』と『暑気あたり』を持つ漢方処方

暑さが厳しい近年、熱中症に使える漢方薬はとってもありがたいですよね!

熱中症にちかい、暑気あたりに使える漢方薬も多数あることをご存知でしょうか?

下の表はそれらをまとめたものです

漢方処方 効能 市販薬
竹葉石膏湯 体力虚弱で、かぜが治りきらず、たんが切れにくく、ときに熱感、強いせきこみ、口が渇くものの次の諸症:
からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、口渇、軽い熱中症
サマレスゼリー
胃苓湯 体力中等度で、水様性の下痢、嘔吐があり、口渇、尿量減少を伴うものの次の諸症:
食あたり、暑気あたり、冷え腹、急性胃腸炎、腹痛
フラーリンA粒
フラーリンA錠
胃苓湯エキス錠〔大峰〕
胃苓湯エキスEX錠クラシエ
・胃苓湯エキス錠クラシエ 
五苓散 体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症:
水様性下痢、急性胃腸炎(しぶり腹注)のものには使用しないこと)、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔
《備考》 注)しぶり腹とは、残便感があり、くり返し腹痛を伴う便意を
催すもののことである。
「クラシエ」漢方五苓散料エキス顆粒
アルピタン
テイラック
キアガード
・ツムラ漢方五苓散料エキス顆粒
など
四苓湯 体力に関わらず使用でき、のどが渇いて水を飲んでも尿量が少なく、はきけ、嘔吐、腹痛、むくみなどのいずれかを伴うものの次の諸症:
暑気あたり、急性胃腸炎、むくみ
なし
(五苓散からケイヒを抜いた処方。よりマイルドな症状に適す)
柴苓湯 体力中等度で、のどが渇いて尿量が少なく、ときにはきけ、食欲不振、むくみなどを伴うものの次の諸症:
水様性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ
・柴苓湯エキス細粒G「コタロー」
柴苓湯エキス顆粒KM
清暑益気湯 体力虚弱で、疲れやすく、食欲不振、ときに口渇などがあるものの次の諸症:
暑気あたり、暑さによる食欲不振・下痢、夏痩せ、全身倦怠、慢性疾患による体力低下・食欲不振
なし

PMDA添付文書検索から現在販売中の市販について

熱中症に近い症状として”暑気あたり”も考えられます。

両者はどのような違いがあるのでしょう。

似たような効能『暑気あたり』について

熱中症に似た効能『暑気あたり』とはどういう症状なのでしょう。熱中症の定義について調べてみました。

正直なところ、明確な違いや定義が曖昧なようです。

根拠は以下のようになります。

熱中症とは?暑気あたりとは? 違いはあるの?

熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のこと。

公益社団法人 全日本病院協会より

熱中症は・・・
・体温を平熱に保つために汗をかき、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)の減少や血液の
流れが滞るなどして、体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされたりすることにより発
症する障害の総称です。

環境省熱中症予防情報サイトより

暑気あたりとは…
夏の暑さのために病気になることをいうが、医学では、一般に暑熱障害と総称される。臨床的には、熱疲労、熱けいれん、熱射病・日射病に分けられる。

コトバンクより

日射病は、現在では熱中症と呼ばれています。昔から「暑気あたり」「鬼の霍乱〈かくらん〉」などともいわれています。脱水、体温上昇、電解質バランス障害、血液循環障害などの病態によって起こります。  旧

ZAMSTのHPより

古くからは『熱射病・日射病』という症状があり、輻射熱による体調悪化を総称した呼称として、近年は『熱中症』という言葉を使用してるようです。

『暑気あたり』も古くは熱に当てられた同様の症状を指す言葉として一般的なので、『熱中症』と『暑気あたり』に明確な差異ないように思います。

どちらも身体の熱発散や水分バランスの乱れによる体調不良であるといえます。

それぞれの使い分け

それぞれの特徴から、具体的な使い分けシーンは以下の場合が想定できます。

処方 熱中症、暑気あたりの時の使い分け
竹葉石膏湯 口渇があり、意識が朦朧とする熱中症の初期に適す
胃苓湯 下痢を伴う暑気あたりに適す
五苓散 体力に関わらず使用出来るのがメリット。身体の水分バランスを整える
四苓湯 五苓散よりマイルド
柴苓湯 古くは感染性胃腸炎の下痢に用いました。炎症症状が強い場合に適す
清暑益気湯 熱中症のような急性症状もとい、慢性的な”夏バテ”に適す

まとめ

サマレスゼリー は、軽い熱中症の症状を対策でき唯一の医薬品です。


効能効果が唯一無二であり、一般消費者への訴求効果は非常に大きいものだと言えます。

似たような”暑気あたり”に使える漢方薬も多数あるため、自身の症状に見合せて選択肢として検討しても良いかもしれません。

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